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『パッション』
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2013.10.11

    
passion-film-poster-palma-kinocast

原題:「PASSION」

◆あらすじ◆
狡猾で野心にあふれたクリスティーンは、ニューヨークに本社を持つ世界的広告会社のベルリン支社で働く女性エグゼクティヴ。その優秀な部下イザベルは、新規の案件で斬新なアイデアをひねり出し、クリスティーンから任されたロンドンでのプレゼンを成功に導く。ところがクリスティーンはその手柄を横取りし、ニューヨーク本社への復帰を勝ち取ってしまう。その後もクリスティーンの心ない仕打ちに苦しめられ続けるイザベルだったが…。



これって日本未公開の「ラブ・クライム 偽りの愛に溺れて」をリメイクしたものだったんだね。オリジナルはもちろん観てないんだがあらすじを読んでみるとデ・パルマ風にアレンジされてる部分が結構ありそう。特に助手の性別が違うところは完全にデ・パルマテイストだよね。

個人的にはデ・パルマ色が全開であの映像感が好きだから観に行くってのあるから凄く色彩の使い方とかなんだか古臭い感じとか懐かしさまで感じてしまうあの雰囲気はやっぱ好きだな。

前半は大胆なエロさは無いけど(後半にも無いw)無駄に(笑)官能的でゴージャスな映像が繰り広げる伏線のばら撒きが半端無い。淡々と、でも何処となく怪しげに進められていくストーリーの下地。嘗める様で何処か斜に構えたカメラワークが女達の美しさとその裏に存在するおぞましさを浮き彫りにしていく。

                                  無駄にゴージャス??⇒Passion film Rachel McAdams


レイチェル・マクアダムスはチャーミングな外見の裏に潜めたしたたかさを存分に演じ一瞬で忌み嫌われる悪女クリスティーンを熱演。(こう言うイメージ全く無かったけど凄く良かった)
オリジナル「リスベット」のノオミ・ラパスは地味ながらも有能なクリスティーンの部下であり上司の裏切りや嫉妬による侮辱で精神破綻を起こす女性イザベルを見事に演じ切っている。(この二人「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」で共演してたね。)

                

だが、個人的には三人目の女(オリジナル「ラブ・クライム」では男性だった)、イザベルの部下ダニを演じたカロリーネ・ヘルフルトが凄く好きだった。日本ではあまり馴染みがないが「パフューム ある人殺しの物語」に出てたのを思い出した。彼女がこのサスペンスのキーパーソンだってを感じてから物凄く楽しくなってきて結構早い段階で画面に吸い込まれる感覚はあったな。

で、物語り中盤以降、お得意の分割画面が登場するんだけどその時のポイントがバレエ「牧神の午後」。個人的に大好きなバレエの演目(ニジンスキーのを初めて見た時ものすごくエロくてビックリしたのよね〜)これ、なんで牧神の午後かっての・・・・

この話は牧神さんが水浴びをするニンフに欲情して誘惑しようとするんだけどニンフは逃げて行ってしまい(当り前だ!)その一人が落として行ったヴェールを拾い牧神さんは自慰をするという大変好物な演目なんでございます。(本当に布に下腹部を擦りつけて手を差し込むと言う・・・(*ノωノ)キャ…(*ノω゚)ノ チラッ)

この「パッション」と言うサスペンスはニンフのヴェールならぬ美しいスカーフが観終わってみれば冒頭からご登場されるのでイザベルがベンチに座ってる後ろの看板に「牧神の午後」って出た瞬間におや?って思ったわけですよ。スカーフで自分の鬱積した心を晴らす!おぉぉ!!!まさしく「牧神の午後のマスター〇ーション」

こじつけですか?いや、い〜〜〜いんです!!

デ・パルマ監督さんはイザベルにニンフのヴェールを与えたんだわさ。


そんなこんなでレイチェルとノオミの対比がイイのですよ。

美しいブロンドの撒き毛に白い肌、その中心に真っ赤なルージュが大胆に引かれ身体のラインを惜しみなく見せるニットのワンピースや腰のタイトなワイドパンツ。ヒップラインだけがプリプリとエロさを引き立たせる。ずっとひっ詰めていた髪を会議で解いていた時の撒き毛感が「おぬしも悪よのぉ」とツッコミたくなる様なしたたか女のご様子全開。
そう言う人物像の「描き」がチョイチョイ見逃せなくて面白過ぎだ。

相反してノオミが演じるイザベルはいつも黒髪をひっ詰めて黒のパンツスーツで地味だ。有能さをひけらかすタイプじゃないだけに上司の非道に少しずつ心が疲弊していく。
そしてその限界を感じた先の彼女の復讐心が凄まじく、同性ながらに「女の怖さ」を感じずにはいられない。

そんな二人のコントラストがデ・パルマ流の陰影を含んだ映像と共に威力を低下させる事無く着き進められる所がまた良い。

                


更に登場するアイテムがデ・パルマ過ぎて・・・・双子やらレズやら(少なくともオリジナルはレズじゃないはず)途轍もなくヒールの高い靴やら仮面やらディルドやらア〇ルビーズやら(ここまで書く必要ないですか?そうですか)・・・これらが更なる伏線になり怒涛の盛り上がりを見せるエンディングはもしかしたら観る人によっては或る意味がっかりなのかもしれないがそれもデ・パルマ的と言えばデ・パルマ的。何処からが現実で何処からが夢なのか?何が現実で何が虚構なのか・・・・と言う思索にぶち当たる。

それも、二転三転するどんでん返しに夢中になれればどうでもよい事に思えるから不思議だけどな。

それよりなにより、イザベルの復讐への用意周到さと最終的に絡む第三の女ダニの獲物狩り精神は見事だ。


いやぁ、やっぱりデ・パルマの描く女は凄いね。好きだわぁ・・・。



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