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『恋するリベラーチェ』 ネタばれっぽい。
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2013.11.1

   
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原題:「BEHIND THE CANDELABRA」(枝付き燭台の陰で)

◆あらすじ◆
絢爛豪華なショーで一世を風靡する希代のエンターテイナー、リベラーチェ。人気絶頂の1977年、彼はハンサムな青年スコット・ソーソンと出会う。そしてリベラーチェに見初められたソーソンは、ほどなく住み込みの秘書となり、彼の豪邸で2人だけの愛を育んでいくのだったが…。



なんだろな、この作品観終わって(実は一週間のウチに2回観に行ってる・・・)感じたのは「完璧」と言う言葉以外に無かったんだよなぁ。
題材が同性の恋愛であるだけで描いている事は至って普通の恋人の私生活。ただ、その主人公が凄過ぎるけど・・・ね。


メイキング



まず、やっぱり俳優が凄いよ。
リベラーチェ本人を演じたマイケル・ダグラスは個人的に元々それほど好きな俳優じゃなかったんだよね。だってなんか面白味がなくってね・・・。でも今作は違った。自分はリベラーチェと言う人物を物凄く知ってるわけでは無いが素晴らしいピアニストでド派手なエンターティナーと言う位の知識はある。日本での認知度は低いけどアメリカでの影響力は非常に高かった人物だ。そんな希代のエンターティナーを実に高精度で演じている。この演技を観てリベラーチェと言う人はこう言う人だったんだと納得してしまう程の素晴らしさでそこに居るのは演じているマイケルでは無くリベラーチェそのものだったと思えるほどだ。もし知らない人はチャンスがあればリベラーチェの映像を観てみるとイイと思う。喋り方や声、舞台での動きなど本当にそのままだ。その上ピアノの演奏までちゃんと曲に合わせて(これは実際に弾いてないが手は動かしているらしい)演技している。全くもって脱帽だ。

           Behind-The-Candelabra-Review   matt-damon-as-scott-thorson-in-behind-the-candelabra-vintage-inspiration

そしてその若い恋人を演じたもう一人の主役マット・デイモンがこれまた素晴らしい。このスコットと言う人が今作の元本を出した本人なので或る意味彼がメインの物語なのだがマットの目を見張る程の演技の細かさにこれまた目を奪われっぱなしだ。恵まれない境遇を脱し獣医を目指す純粋な青年が裕福な生活に浸り半ば強制に進められた整形をきっかけに人生までもが変貌してしまう姿を好演。一番好きだったのは最後にリーのお葬式に向かう時の歩き方だ。なんだか一人で納得していたんだよね、アタシ(笑)個人的にはハードアクションのタフな役よりこう言う方が好きかな。なんかマット・デイモンてとっても人柄が良さそうに見えるから(あくまでも個人の見解だがw)緻密に描かれる人間の気持ちの変化を演じ切れる今作は凄くハマってたと思うわ。
でさぁ、リーさんの「美しいアドニス(ギリシャ神話のハンサムボーイ)が蘇った」なんて台詞がなんだか頷けちゃうから不思議(笑)
さっき歩くシーンが好きって書いたけどそれ以外にもちょっとした仕草とか物凄く研究したんだろうなって感じる場面が多々あってそう言う意味でもホント「完璧」って思っちゃった!


この時代はゲイ・・・特に男性同性愛者に対してはとっても抑圧された時代で彼等は(見るからにゲイだと判るんだが)ひた隠しにして生きていてでもそう言う心境は描かれるんだけどそこはソダーバーグ監督の手腕と言うか狙いと言うか全然悲観的にならないんだよね。ゲイの噂が出ればもみ消す労力はそれは大変だっただろうけどそう言うのグジグジ描いたりしないの。台詞でポイってコメディにしちゃう。煌びやか過ぎる・・・ド派手なゴージャスさが目を眩ませちゃうって感じもあるかな?! だからとっても粋な作風になってて観ていて不快感なんて全然生まれない。(でも実際映像が進んで行くとリーさんが縛られてたのは実はゲイと言う性では無くて実の母だった的な展開もその後のエピソードもオドロキだったり・・・w)
だいたいのっけからリーさんの舞台で一緒に「ヘイッ!」ってやりそうになっちゃう位引っ張られちゃってそのまま二人の熱愛を覗き見ちゃう感じ。

ド派手なゴージャス感に関してもこれって或る意味悪趣味にもなりがちなんだけどでもリーさん自身もお屋敷も偽物じゃなくて全て本物で飾られてるからなんか全然イヤらしさを感じないんだよね。あれなんだろ?あの人多分凄くセンスのある人だったんじゃないかなって思わせる。そう言うの演奏とか舞台とかにも感じられて元々(もちろんピアニストだから)クラシックをしっかり弾ける人で物凄い技術もある、それが一転してある時期にポップスに切り替えるわけなんだけど技術が凄いから観客を魅了するのはわけないんだよね。その上演出も楽しくて本当にこの人は恋人のスコットにもそうだったけど「与える喜び」を常に自然に出しちゃう人なんだなってのが良く解る。多分生まれながらにしてエンターティナーだったんだろうね。

でも私生活に関しては若い恋人をとっかえひっかえする一瞬の恋に身を投じるばかり。富と名声により人間不信にも陥っている側面がある。そんな中スコットには何か違う物を感じ心を許す相手として信頼して行くが【悪しき習慣】はまた悪戯心を覚まさせる。本物の愛と一時の恋との違いを見分けられずに大事な物を失っていく演出がこれまたアメリカらしい契約による骨肉系なのもこの作品の面白いけど“普通”を描いた所かな。

ソダーバーグ監督が劇場用作品をお休みすると発表した後にTVMとして作られてアメリカでは結局(題材的に?)TV放映のみでしか上映されなかったって聞いてるけどとってもソダーバーグ監督らしい緻密な人物描写と巧みな演出でまったく全てにおいて違和感なく(これだけ特別な実在した人物を扱っているにも関わらず・・・ましてや真っ向から同性愛と言う扱い難い題材)仕上げているのはさすがとしか言いようがないな。やっぱり凄い監督だわ。

で、その凄さは3人目の注目役である形成外科医のスターツを演じたロブ・ロウにも言えるんだよ。もう出て来るなり爆笑でしょ!(てか、もちろん笑ってるのはアタシだけだったけどね)
整形丸出しの引き攣った顔とおかしな盛り過ぎヘアが出て来る度に可笑しくてその仕草とか表情(実際皮膚がひきつってて表情が無いんだけどねw)が堪らないんだな、これが。でさぁ、この顔みたら絶対に信用出来ないんですけど!みたいなね。
ありとあらゆる整形を施しているけどまぁあそこまで笑える顔では無い高須先生はかなり信用出来るんだなって思ったくらい・・・(笑)

                                                       ロ ブ ・ ロ ウ                                                                                      ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓
                                                     Michael-Douglas-Matt-Damon-Behind-The-Candelabra-HBO-Films-05272013-07



最後はなんだかちょっとウルウルしちゃって当時衝撃だったエイズと言う病に対する認知とかこの点でも結構時代背景が細かく描写されてて胸が痛くなるシーンだったな。

でも最後のラマンチャの男「見果てぬ夢」で幸せな気持ちになれる所も良かったよね。

とにかくこの作品はDVD絶対買いますわ。何度でも観たい。細かい所観始めたら尽きないよ。

まっ、なんにしろ役者魂に脱帽っす。

完璧!

エミー賞11部門受賞も頷けるね!!



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